ヘメロカリス温故知新
とどまる事を知らず、日々改良が進むヘメロカリスですが、すっきりとした原種に近い花もまた良いものです。
古い品種の中にも、魅力的な花はたくさんあります。
改めて見返した時に、非常に新鮮味を感じるものも少なくありません。
そんな花を取り上げてみました。
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カインドリーライトは、花径約25㎝のスパイダー咲き。
ほのかな香りがあり、1950年代に作出された古典的な名花。
リトルレインボーは、花径約8㎝の小輪で、黄色の花弁の中央に淡いピンクが浮かぶ。こちらも古い品種だが、人気が高い。
ダズベストホワイトを初めて見た時、この花の際立つ白さに驚かされました。現在でも見劣りしない白花の代表格と言えるでしょう。
キリリは、スカシユリを連想させる花型の濃黄色花。写真ではわかり難いが、濃いグリーンスロートがチャームポイント。
当農園の作出花。
ダブルプラスはクリームオレンジの剣弁の八重咲きで、以前タキイ種苗で売られていました。この品種のような、同じ大きさ、形の花弁の八重咲き品種は少ないようです。
エドマレーは、1970年代初期に発表された花で、ベルベット感のある黒赤花。曇りの日や早朝に見るこの花の美しさは格別です。
ティンカーベルは、1950年代発表の花径約6㎝の小輪で非常に多花性。野趣に富んだ姿。
大阪しぐれは、ムラのない美しいベルベット赤の剣弁花。グリーンのスロートが印象的。
クリケットは、花径4~5㎝で、数あるヘメロカリスの中でも最も小さな花を咲かせる品種です。花茎も細く可愛い姿は、山野草の愛好家などに特に好まれます。
デキシーランドバンドは、透明感のある濃赤色の花弁の中央に白筋(ミッドリブ)が印象的な花。グリーンのスロートも清々しい。
葛西橋(かさいばし)は、4倍体赤花作出に情熱を注いだ故向山晴夫氏の作品で、やや桃味がかる濃赤色の剣弁花。大輪の割には草丈は少し低め。
幻緑(げんろく)は、全体に緑色がかった黄色に目を引かれる。グリーンフルッターを片親に使った当農園の作出花。
サテングラスは、クリームオレンジの端整な花。1960年頃の作出花で、今見ても見飽きしない良さを持っている。
シュガーキャンディーは、ラベンダーピンクにオレンジのスロートという組み合わせがおもしろく、ちょっと変わった印象を受ける。
レッドリボンズは1960年代作出の花ながら、大変整った花型ではっきりとしたムラのない赤のスパイダー咲きです。花茎が垂直に伸び上がるので、全体の姿が非常にいい感じにまとまっています。
星(ほし)は赤とオレンジのバイカラー咲きで、繁殖旺盛で花付きも非常に良好です。古い品種のようで、作出者も不明です。
古くても魅力的な花を、これからもご紹介していきたいと思います。